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不動産と税金・節税

不動産に関係する主な税金|種類・課税タイミング・税率など

不動産を購入・売却・相続する場合や、不動産を所有している期間中には、さまざまな税金が課税されます。

不動産投資やマイホーム購入を検討する場合は、正確な資金計画を立てるためにも、事前に課税のシミュレーションを行いましょう。

この記事では、不動産に関係する主な税金について、税金の種類・課税タイミング・税率などを解説します。

1.不動産に対して課税されるタイミング

不動産に関する課税は、購入時・所有時・売却時・相続時において行われます。

各場面において、課税される税金の項目を見ていきましょう。

(1) 不動産の購入時

不動産を購入した場合、購入者には以下の税金が課されます。

①不動産取得税
不動産の取得者に対して、都道府県により課税されます。

②登録免許税
不動産に関する名義変更(所有権移転登記)の手続きを行う際に、登記申請者に対して課税されます。

(2) 不動産の所有時

毎年1月1日時点で不動産を所有している方には、「固定資産税」が課税されます。

固定資産税は市町村によって課税されますが、東京23区内に限り、東京都が都税として課税しています。

(3) 不動産の売却時

不動産を売却する際に、取得費を売却価格が上回って利益が出た場合には、以下の税金が課されます。

①譲渡所得税
不動産譲渡によって得られた所得について、国により課税されます。
一般的な所得とは異なり、他の所得とは分離して課税されます(分離課税)。

②住民税
不動産譲渡によって得られた所得について、都道府県および市町村により課税されます。

(4) 不動産の相続時

不動産を相続した場合、国によって「相続税」が課税されます。

また、売買等によって不動産を取得した場合と同様に、「不動産取得税」と「登録免許税」も課されます。

2.各種税金の課税標準・税率

不動産に関して課される税額は、以下の計算式によって計算されます。

税額=課税標準額×税率

各種税金の課税標準と税率は、以下のとおりです。

(1) 不動産取得税の課税標準・税率

不動産取得税の課税標準は、固定資産課税台帳に登録された固定資産の評価額(固定資産税評価額)です。

ただし、2024年3月31日までに宅地または宅地評価された土地を取得した場合、特例措置により、土地の課税標準額は固定資産税評価額の半分となります。

また、居住用物件を新築・取得した場合には、課税標準額に対して一定額の控除が受けられます。

不動産取得税の軽減措置については、以下の東京都主税局ウェブサイトのほか、各都道府県のウェブサイトをご参照ください。
参考:不動産取得税Q&A|東京都主税局

不動産取得税の税率は、以下のとおりです。

<不動産取得税の税率>
土地・家屋(住宅) 3%
家屋(非住宅) 4%

※2024年3月31日までに取得する場合の特例措置。本来は4%

不動産取得税は不動産を取得した日から30日以内に、土地、家屋の所在地を所管する都税事務所(都税支所)・支庁に申告して納付することになります。

(2) 登録免許税の課税標準・税率

登録免許税の課税標準は、不動産取得税と同じく、不動産の固定資産税評価額です。

登録免許税の税率は、以下のとおりです。

<登録免許税の税率>
売買 1.5%
相続・法人の合併・共有物分割 0.4%
その他 2%

※2023年3月31日までに登記を受ける場合の特例措置。本来は2%

なお、住宅用家屋については、保存登記・移転登記の登録免許税率がそれぞれ0.15%、0.3%に軽減されているほか、その他の軽減措置が設けられています

住宅用家屋に関する登録免許税の軽減措置については、以下の国税庁ウェブサイトをご参照ください。
参考:No.7191 登録免許税の税額表|国税庁

(3) 固定資産税の課税標準・税率

固定資産税の課税標準は、不動産取得税・登録免許税と同じく、不動産の固定資産税評価額です。

ただし、小規模住宅用地(住宅やアパート等の敷地で200平方メートル以下の部分)については6分の1、一般住宅用地については3分の1に、それぞれ固定資産税の課税標準が減額されます。

固定資産税の税率は、原則として1.4%です(市町村が独自に異なる税率を定める場合があります)。

固定資産税は、毎年4月~6月ごろ、不動産所在地の市町村(東京23区の場合は東京主税局)から納付書が送られてきます。年4回の分割方式が一般的で、期ごとに納付期限が設けられています。
納付書の納付期限に遅れないように納付書にしたがって納付します。

(4) 譲渡所得税の課税標準・税率

譲渡所得税の課税標準である譲渡所得は、以下の式によって計算されます。

<譲渡所得の計算方法>
譲渡所得=売却価格-(取得費※+譲渡費用※)
※取得費:不動産の購入代金や購入手数料など、資産の取得に要した金額に、改良費や設備費などの支出を加えた合計額
※譲渡費用:仲介手数料・測量費・売買契約書の印紙代・借家人に支払った立退料・建物の取り壊し費用など、不動産を売却するために支出した費用

なお、マイホーム(居住用財産)を売却したケースで一定の要件を満たす場合には、譲渡所得より3000万円の特別控除を受けることができます。

詳細は以下の国税庁ウェブサイトをご参照ください。
参考:No.3302 マイホームを売ったときの特例|国税庁

譲渡所得税の税率は、不動産の所有期間が5年以内の場合(短期譲渡所得)と5年超の場合(長期譲渡所得)で分かれており、以下のとおりです。

<譲渡所得税の税率>
短期譲渡所得 30.63%(復興特別所得税0.63%含む)
長期譲渡所得 15.315%(復興特別所得税0.315%含む)

譲渡所得は資産を譲渡した日の翌年の2月16日から3月15日の確定申告の期間中に申告をして納付しなければなりません。

(5) 住民税の課税標準・税率

住民税の課税標準額は、譲渡所得の金額となります。

住民税の税率は、譲渡所得税と同様に、短期譲渡所得と長期譲渡所得で分かれており、以下のとおりです。

<住民税の税率>
短期譲渡所得 9%
長期譲渡所得 5%

(6) 相続税の課税標準・税率

相続税の課税標準は、相続によって取得した財産の総額から、各種控除を行った後の残額です。
不動産については、相続税評価額がその価額とみなされ、他の相続財産と合算されます。

相続税評価額の計算方法については、以下の国税庁ウェブサイトをご参照ください。
参考:No.4602 土地家屋の評価|国税庁

相続税の税率には、以下の表のとおり、課税標準額が高くなるにつれて税率が上がる「累進課税方式」が採用されています。

<相続税の速算表>
法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額
1000万円以下 10%
3000万円以下 15% 50万円
5000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1700万円
3億円以下 45% 2700万円
6億円以下 50% 4200万円
6億円超 55% 7200万円

上記の速算表に従い、各法定相続人に対応する相続税額を計算した後、そのすべての金額を合算して、相続税の総額を求めます。
その後、実際の相続分に応じて、按分的に各相続人に対して相続税額を割り付けることになります。

相続税は「相続の開始の翌日から10か月後」、すなわち被相続人が亡くなった日から10ヶ月以内に申告をして、納付することになります。

3.場面別・不動産に対する課税シミュレーション

上記で解説した各種税金の概要を踏まえ、いくつかの設例を用いて、不動産に対する課税を場面ごとにシミュレーションしてみましょう。

(1) 不動産購入時の課税シミュレーション

<設例①>
・2021年9月1日に事業用地(非宅地)を取得
・当該事業用地の固定資産税評価額は1000万円
・税金の軽減措置は適用がないものとする(土地の不動産取得税を4%から3%に軽減する特例、および登録免許税を2%から1.5%に軽減する特例を除く)

不動産購入時に課税されるのは、「不動産取得税」と「登録免許税」です。

設例①では、土地の不動産取得税を4%から3%に軽減する特例、および登録免許税を2%から1.5%に軽減する特例を除いて、各種の軽減措置が適用されないことになっています。
そのため、不動産取得税の税率は3%、登録免許税の税率は1.5%です。

これらの税率を固定資産税評価額に乗じて、不動産取得税・登録免許税の金額は以下のとおり求められます。

不動産取得税
=1000万円×3%
=30万円

登録免許税
=1000万円×1.5%
=15万円

計45万円

(2) 不動産所有時の課税シミュレーション

<設例②>
・2021年1月1日時点で土地を所有
・当該土地の固定資産税評価額は3000万円
・当該土地は小規模住宅用地に該当
・固定資産税の税率は1.4%

毎年1月1日時点における土地の所有者には「固定資産税」が課税されます。

設例②では、土地が小規模住宅用地に該当しています。
そのため、固定資産税の課税標準は、固定資産税評価額の6分の1に当たる500万円です。

よって固定資産税の金額は、課税標準500万円に税率1.4%を乗じて、以下のように計算されます。

固定資産税
=500万円×1.4 %
=7万円

なお、年度の途中で不動産(土地)を売却する場合には、売買契約の中で、引渡日を境に固定資産税を日割りする旨が合意されるのが一般的です。

(3) 不動産の売却時の課税シミュレーション

<設例③>
・事業用地を第三者に譲渡
・売却価格は4000万円
・取得費は3000万円
・譲渡費用は500万円
・当該事業用地の所有期間は3年

事業用地の譲渡によって利益が出た場合、「譲渡所得税」と「住民税」が課税されます。

設例③では、売却価格(4000万円)から取得費・譲渡費用の合計額(3500万円)を差し引くと、500万円の譲渡所得が発生しています。

事業用地の所有期間は3年なので、「短期譲渡所得」として、以下の金額の譲渡所得税・住民税が課されます。

譲渡所得税
=500万円×30.63%
=153万1500円

住民税
=500万円×9%
=45万円

計198万1500円

(4) 不動産の相続時の課税シミュレーション

<設例④>
・相続人は子Xと子Y(法定相続分は2分の1ずつ)
・相続不動産Aの固定資産税評価額は1000万円
・相続不動産Aの相続税評価額は1500万円
・それ以外の相続財産の合計額は3000万円
・相続不動産Aは、Xが単独で相続する
・それ以外の相続財産は、Yがすべて相続する
・相続税の計算において、基礎控除以外の各種控除は適用されないものとする
・不動産取得税、登録免許税の計算において、税金の軽減措置は適用がないものとする(土地の不動産取得税を4%から3%に軽減する特例を除く)

相続によって不動産を取得した場合、「相続税」「不動産取得税」「登録免許税」の3つが課税されます。

相続税については、まず前述の速算表に基づき、XとYの法定相続分に応ずる取得金額に対応する税額を計算したうえで合算します。

相続税の計算においては、不動産の金額としては「相続税評価額」を用います。
したがって、相続財産の総額は4500万円ですが、「3000万円+600万円×法定相続人の数」(=4200万円)の基礎控除が適用されるので、課税対象となる金額は300万円です。

これを法定相続分に従い、XとYに2分の1ずつ割り付けると、それぞれの法定相続分に応ずる取得金額は150万円となります。
よって、相続税の総額は以下のとおりです。

相続税の総額
=150万円×10%+150万円×10%
=30万円

XとYの実際の相続分は、それぞれ1500万円と3000万円です。
したがって、相続税の総額30万円を1対2で割り付けて、相続税額はXが10万円、Yが20万円となります。

一方「不動産取得税」と「登録免許税」については、固定資産税評価額の1000万円を課税標準として用います。
相続の場合、不動産取得税の税率は3%、登録免許税の税率は0.4%です。

よって、Xに課税される不動産取得税・登録免許税の金額は、以下のとおりです。

不動産取得税
=1000万円×3%
=30万円

登録免許税
=1000万円×0.4%
=4万円

(相続税10万円と併せて)
計44万円

4.まとめ

不動産を購入・運用・売却する際には、さまざまな場面で課税を受けることになります。

税金のせいで想定していた利回りが得られなかった、マイホームを購入したが想像以上に税金の負担が重かったなどの事態が生じないように、税理士などに相談しながら事前にシミュレーションを行いましょう。

弁護士にご相談いただければ、提携先の税理士をご紹介することもできますし、売買契約書のレビューなどをお任せいただくことも可能です。
不動産の購入・運用・売却等をご検討中の方は、一度弁護士までご相談ください。

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