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入居者トラブル

賃貸の解約申し込みを取り消すことはできる?

賃貸物件から退去しようとして、大家さんや不動産業者に解約の申込みをしたとします。

しかし、時には退去をキャンセルしたくなる事情もあるでしょう。
例えば転勤の予定が取り消しになった時や、引っ越し先に何か問題が生じて住めなくなった時などです。

転居先がない以上、それまでの賃貸物件に住み続けたいと考えることが多いでしょう。
問題は、一度行った解約の申込みをキャンセルできるかどうかです。キャンセルを認めてもらえなければ、物件から出ていかなければなりません。

果たして、解約の申込みを撤回することは可能なのでしょうか?

1.賃貸の解約申し込みのキャンセルについて

(1) 原則として解約取り消しは不可

まず、前提として解約申し込みの取り消しは難しいと考えるべきです。

解約の連絡を受けた大家さんまたは不動産業者は、退去後の物件をクリーニングする業者の予約を手配するなどして、新しい入居者を迎えるための準備を行います。
そして、入居者が退去した後で実際にクリーニング等が行われ、新しい入居者に物件の引き渡しが行われます。

「退去してもすぐに入居者が来るわけじゃないなら、退去予定日までに解約をキャンセルすれば良いのではないか?」と思う方がいるかもしれませんが、通常は解約通知をした時点で貸主側は次の入居者を募集し始めます。物件を空にして遊ばせておいては収益にならないからです。

入居者希望者が現れた場合、その人は前の入居者の退去を待っている状態です。
それにも関わらず前の住人が解約をキャンセルして出ていかないのであれば、新しい入居者が困ってしまいます。

不動産業者としてはトラブルを避けたいため、解約のキャンセルはできるだけ避けたいのが実情なのです。

(2) 次の入居者がいなければ取り消しできることも

では、次の入居者が見つかっていない場合はどうなるのでしょうか?

この場合は、解約をキャンセルできることがあります。
しっかりと家賃を支払ってくれている入居者がそのまま住んでくれるのではあれば、無理に退去させる必要もないからでしょう。

(3) 解約取り消しを予告するべき時期

以上を踏まえると、解約のキャンセルができる可能性があるのは「次の入居者が見つかるまでの間」ということになります。

しかし、解約の連絡をしてから次の入居者が決まるまでの期間はバラバラです。
解約の通知をしてから2週間以内なら間に合う」という話もありますが、これはあくまで目安と考えた方がいいでしょう。

3月や4月などの引っ越しシーズンであれば、解約の連絡から数日程度で新しい入居者が決まる可能性もあります。
反対に、人気のない物件であれば、数ヶ月以上入居希望者が現れないことも有り得ます。

いつ次の入居者が決まるのかわからないため、解約のキャンセルをしたい場合は、可能な限り早く大家側に連絡をすることが大事です。

【業者によって対応に違いはある?】
いくつかの業者は、退去申込みの取り消しについてホームページ上で言及しています。例えば大東建託やレオパレスは「次の入居者が決まっていなければ退去申込みのキャンセルは可能な場合がある」としています。
一方、例えばアパマンショップなどは「原則不可」としており、個別に管轄拠点への問い合わせが必要となっています。大和ハウスグループのmy D-roomのサイトなどでは、はっきりと「不可」を表明しており、確定してから解約の連絡をするようにとの記載があります。
そもそもエイブルなどのように、退去申込みのキャンセルに言及していない会社も多いです。
基本的に「解約のキャンセルは原則不可」の業者が多く「次の入居者がいなければ可能なこともある」としている業者は少数だと思った方が無難でしょう(2021年5月現在)。

なお、物件を解約する場合、退去の1~2ヶ月以上前に、賃貸人に解約する旨と退去予定日を伝えなければならないことが一般的です。

連絡の方法は書面を指定されている場合もありますが、そうでなければ電話などを使って口頭で伝えても問題ないことが多いです。

そして書面の場合も口頭の場合も、賃貸契約を解除する意思を示したという効力は同じです。「書面で伝えたからキャンセルできない」「口頭で伝えただけだからキャンセルできる」などのような違いはありません。

ただし、解約通知書を郵送した場合、相手に書面が届く前に電話で「解約の申込みをしたけれど、やはり住み続けたい」と一報を入れれば、問題にならない可能性が高いです。

なお、業者によっては電話確認をしないこともありますので、「書面が届いたら相手から電話で確認が来るだろうから、そこで解約の取り消しを伝えよう」とは考えないようにしましょう。

2.解約の取り消しに違約金は発生する?

特約などがない場合、解約の取り消し自体に違約金は発生しません。

しかし、賃貸借契約書には「借主が明渡しを遅延した場合、借主は貸主に対して、賃貸借契約が解除された日または消滅した日の翌日から明渡し完了の日までの賃料の倍額に相当する損害金を支払わなければならない」という文言が入っていることがあります。
例えば退去予定日から1週間遅れて明渡しをした場合、1週間分の家賃の倍額である2週間分の家賃に相当する損害金を支払うことになります。

そういった定めがない場合でも、退去予定日に退去しなかった場合、賃料相当額程度の損害金が発生する覚悟はしておかなければなりません。

解約の取り消しを了承してもらえた場合は「賃貸借契約が解除された日」自体が取り消されて消滅するため、遅延損害金は発生しません。

ただし契約書にある他の条項次第では、損害の賠償を請求される可能性があるので注意してください。

3.解約のキャンセルを断られた場合の対応

さて、交渉をしたものの残念ながら解約の取り消しができなかったとします。その場合は住んでいる物件から退去しなければいけません。

すなわち住む場所がなくなってしまうわけですが、この場合は一体どうすれば良いのでしょうか?

(1) 即入居できる物件へ引っ越す

最も現実的なのは、即入居できる物件を探して、そちらへ引っ越しをする方法です。

賃貸物件を検索できるサイトを利用してもいいですが、急いでいる場合は直接不動産業者へ相談しに行くといいでしょう。事情を説明すれば即入居可の物件を見繕ってくれます。

【審査に通りやすく、早く審査が終わる物件を選ぶ】
この際、審査が早くて通りやすい物件を選ぶことも大切です。賃貸物件を借りる際には審査があります。せっかく物件を見つけても、審査に落ちると住むことができません。
基本的に、家賃の安い物件は審査に通りやすいです。審査は年収と家賃のバランスが大切なため、同じ年収でも家賃が高いと審査に落ちることがあります。
審査には1週間ほどかかることが多いですが、特に問題がなければ2~3日で結果が出ることもあります。「即入居可」かつ「審査迅速」などの物件であれば、より早く引っ越すことが可能です。

(2) トランクルームとホテルを利用する

トランクルームとは、いわばレンタルできる物置です。毎月料金を払って屋外に置かれたコンテナやビル内の部屋などの場所をレンタルし、そこに自分の荷物を収納することができます。

退去日までに新しく住む場所が見つからない場合は、一時的にトランクルームに荷物を預けるという手があります。

トランクルームで寝泊まりすることは規約で禁じられているため、自分はホテル等に泊まりながら、新しく住む賃貸物件を探すことになるでしょう。

4.解約の取り消しは早めに交渉を

原則として、賃貸物件から退去する旨を賃貸人へ通知した場合、それを取り消すことはできません。
しかし、次の入居者が見つかるまでの間であれば、解約のキャンセルを認めてもらえる可能性があります。

解約を取り消したい場合は、急いで管理側にご連絡ください。

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