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土地境界確定の立会いを求められたら

隣地所有者から突然、土地境界確定の立会いを求められた場合、戸惑ってしまうのも無理はありません。

しかし、土地境界確定の立会いに応じることで、後日のトラブルを防止できるメリットがありますので、手続きの概要や注意点を踏まえつつ対応するべきです。

この記事では、土地境界確定の立会いを求められた場合に知っておくべきことを解説します。

1.土地境界確定の立会いを求められる理由

そもそも隣地所有者は、なぜ土地境界確定の立会いを求めてくるのでしょうか。

考えられる主な理由としては、以下のものが挙げられます。

(1) 土地の売買前に境界を確定する必要がある

土地の売買を行う場合、売買契約の規定上、事前に土地の境界をすべて確定する必要があるのが一般的です。

隣地所有者が土地の売買を予定している場合には、その前提条件として必要であるために、土地境界確定の立会いを求めてきていると考えられます。

(2) 分筆の登記をするため

法務局に土地の分筆の登記を申請する際には、登記の正確性を期すため、隣地との土地境界を確定することが求められます。

たとえば、相続によって土地の現物分割を行う予定がある、または共有関係解消のために土地の分筆を行う予定があるなどの理由で、隣地所有者が土地境界確定の立会いを求めてきている可能性があります。

(3) 曖昧な境界を明確化してトラブルを防止

具体的な取引などが予定されていなくても、現状の境界が曖昧である場合には、トラブル防止を目的として境界を確定する必要性が高い状況です。

たとえば境界標が存在しない・壊れているケースや、越境物によって土地の境界が曖昧になっているケースなどでは、深刻なトラブルを未然に防ぐため、隣地所有者が境界確定の立会いを求めてくる可能性もあるでしょう。

2.土地境界確定の立会いの大まかな流れ

土地境界確定に立ち会う場合、当日の大まかな流れは以下のとおりです。

(1) 土地家屋調査士とともに境界を確認する

土地境界確定の立会いには、土地家屋調査士も参加することになります。

参加者が全員揃ったら、図面と境界の現況を照らし合わせながら境界の位置を確認します。

境界図面は、事前に土地家屋調査士が作成してくるのが通例ですが、現地での協議によって書き直しを求めることも可能です。

(2) 境界確定の覚書等に署名・捺印する

境界の位置について、立会人全員が同意したら境界図面を添付した境界確定の覚書に署名・捺印を行います。

境界確定の覚書は、当事者の数と同じ通数作成し、各自が1通ずつを保管します。

これで境界確定の立会いは終了です。

【所要時間は通常10分~15分程度】
境界の位置について争いがない場合には、境界確定の立会いは10分~15分程度で終了します。これに対して、境界の位置に関して意見の相違が生じた場合には、もう少し長い時間がかかる可能性もあります。
しかし、境界紛争に発展する場合も、込み入ったやり取りについては後日書面やメールなどで行われることが多いため、立会い当日の所用時間があまりにも長くなってしまうことは少ないでしょう。

3.土地境界確定の立会いに応じるメリット

土地境界確定の立会いを、「面倒だ」「なぜ応じなければならないのか」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、土地境界確定の立会いには、むしろ応じることによるメリットが大きいので、日程を調整してもらってできる限り参加するようにしてください

土地境界確定の立会いに応じることの主なメリットは、以下のとおりです。

(1) 将来の境界紛争を防止できる

土地境界確定の立会いが行われると、隣地の所有者同士で境界覚書が締結されます。

境界覚書により、土地間の境界位置が明確になりますので、将来の境界紛争を防止できるメリットがあります。

(2) 土地の利用可能範囲を明確に知ることができる

境界がはっきりすることによって、自分はどこまで土地を利用できるのか、逆に隣地所有者はどこまで土地を利用してよいのかを明確に知ることができます。

土地の利用可能範囲が明確になれば、境界線付近の土地活用を考える際にも役立つでしょう。

(3) 測量の費用を支払う必要がない

土地境界確定の立会いを隣地所有者が依頼してきた場合、依頼された側は、土地家屋調査士に支払う測量費用を負担する必要がありません。

そのため、立会いに応じることで、上記の各メリットを無料で享受することができます。

4.土地境界の確定に立ち会った場合の謝礼

土地境界確定の立会いに伴い、謝礼や交通費などの受渡しが発生するかどうかは、当事者同士がどのように合意するかによります。

前述のとおり、土地境界確定の立会いには、依頼する側だけでなく依頼される側にもメリットがあります。
そのため「お互い様」ということで、特に謝礼などが発生しないケースも多いです。

その一方で、直近で境界確定をする必要に迫られているのは、やはり立会いを依頼する側であるという事情も存在します。

この点を捉えて(悪い言い方をすれば「足元を見て」)、立会いを依頼される側が何らかの謝礼を要求するケースもあるようです。

いずれにしても、法律上決まり切ったルールはないので、当事者間で紳士的に話し合って決めましょう。

5.土地境界確定の立会い時によくあるトラブル

最後に、土地境界確定の立会いに関して、しばしば発生しがちなトラブルの例を紹介します。
境界紛争は深刻化すると煩雑なので、少しでもトラブルに発展するおそれがある場合にはお早めに弁護士へご相談ください。

(1) 立会いを拒否した結果法的手続きに発展する

隣地所有者との関係性が悪いなどの理由で、土地境界確定の立会いを拒否してしまうと、後でADRや境界確定訴訟などの法的手続きに訴えられる可能性があります。

立会いに応じれば10分~15分程度の手間で済むところ、法的手続きに発展するとかなりの時間を取られるので、特段の事情がない限り、立会いの要請に応じた方が無難でしょう。

(2) 越境物を巡って揉めてしまう

土地の境界上に越境物が存在する場合、越境物の取り扱いについて揉めてしまうケースがあります。

当然ながら、越境している側が越境物を撤去しなければなりませんが、撤去の方法や時期などを巡ってトラブルになるケースもあるため、必要に応じて弁護士を交えた話し合いを行ってください。

(3) 境界に関する意見が食い違う

境界標が不存在または破損している場合や、境界線上の土地の形状が乱れている場合などには、境界がどの位置に存在するかについて隣人同士で意見が食い違う可能性があります。

地域によっては、地積が1平方メートル変わるだけで数十万円・数百万円の価値の差が生じるケースもあるため、境界の位置をどこに設定するかはきわめて重要な問題になり得ます。

もし隣人同士で境界位置について合意できない場合には、ADRや訴訟などの法的手続きを活用するほかありません。

その場合は、速やかに弁護士にご相談のうえで、対応方針について検討してください。

6.まとめ

隣地所有者から土地境界確定の立会いを求められた場合、基本的にはメリットの方が大きいため、特段の事情がなければ立会いに応じることをお勧めいたします。

ただし、立会いをきっかけとして、隣人同士のトラブルが顕在化してしまうケースもあります。

その場合は、深刻な境界紛争に発展するおそれがあるので、速やかに弁護士までご相談ください。

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