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その他不動産トラブルに関するよくある質問

Q

「一時使用目的の建物の賃貸借」とはどのようなものですか?

A
「一時使用目的の建物の賃貸借」は、期間が経過するだけで契約が終了し、正当事由などその他の終了条件が要求されない建物賃貸借契約です(借地借家法40条)。

<制度の目的・内容>
一時使用目的の建物賃貸借は、借地借家法の規制により長期化しがちな建物賃貸借契約を、短期間で終了させるための制度です。

賃貸人が建物の賃貸借契約を終了させようとするとき、終了させること自体について正当性が求められます(正当事由 借地借家法28条)。
この正当事由は立ち退き料その他の事情を総合考慮することで判断されます。そのため、正当事由は認められにくく、また認められるか見通しがつきにくいものです。

賃借人の債務不履行を理由に解除できるならば正当事由は求められませんが、信頼関係が破壊されたといえる程度の債務不履行かが求められます。
たいていの場合、賃借人からすれば賃貸物件は生活などの場として重要ですから、自発的に契約を終了させようとはしません。

そのため、賃貸人側から任意のタイミングで建物賃貸借契約を終了させることは非常に難しくなっています。

そこで、一時使用目的であることを条件として、借地借家法による建物賃貸借契約に関する規制を排除した制度が「一時使用目的の建物の賃貸借」なのです。


<成立要件>
一時使用目的の建物の賃貸借というためには、契約の実態が一時使用目的であることが必要です。

具体的な契約実態としては、
1 賃貸借契約の目的・動機・経緯・賃貸期間
2 建物の種類・構造・規模・使用状況
3 賃料の金額
4 契約書上の記載内容
などが挙げられます。

最終的には、上記を含む諸般の事情から、賃貸借契約を短期間に限って存続させる趣旨のものであるか客観的に判断されます(最高裁判所昭和36年10月10日判決)。


<一時使用目的とは認められにくい>
制度として条文に明記されていますが、実際のところ、一時使用目的の建物の賃貸借は成立しづらいのが実情です。

上記の成立要件のとおり、契約に基づく具体的な事情が総合考慮されます。契約書に「一時使用目的である」と記載しただけなど、形式的な要素だけでは成立しないのです。
公正証書など公的書面を契約書面に用いても決定的ではありません。裁判になったあと和解した際に作成した和解調書に一時使用目的だと記載されていたとしても、契約実態から一時使用目的と認められなかった事例すらあります(大阪地方裁判所昭和53年1月25日判決)。
特に、
・家賃が高額である
・賃料を増額していた
・更新を繰り返していた
といった事情があると、裁判所は一時使用目的と認めない傾向にあるようです。
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