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その他不動産トラブルに関するよくある質問

Q

アパートを貸しているのですが、更新契約書の締結など賃貸借契約の更新や終了について賃借人との間になんの動きもないまま、更新時期が過ぎてしまいました。賃貸借契約はどのようになるのでしょうか。

A

原則として、借地借家法により自動的に更新されたこととみなされます。

 

<法定更新>
民法上の原則からすれば、更新時期が過ぎれば契約は終了し、当事者間で更新の合意をすれば継続するものです。契約は当事者の意思次第だからです。

しかし、借地借家法は賃借人を保護するため、法定更新制度を定めています。

更新拒絶の通知など、借地借家法が定めている行為をしなければ、更新合意をしていなくても契約は更新されたものとみなされるのです(借地借家法26条1項)。

 

<法定更新後の契約>
法定更新により更新されたとみなされた賃貸借契約の内容は、基本的には更新前の内容を引き継ぎます。
ただし、下記のとおり変更が生じる点もあります。

・期間の定めがない賃貸借契約となる

もともとの契約の更新期間は引き継がれません。契約期間の定め自体がなくなってしまいます(借地借家法26条1項但し書き)。法廷更新後の賃貸借契約を終了させることはできますが、後述する条件があります。

・特約が適用されないおそれ

更新前の特約が、法定更新後には適用されなくなることがあります。特約の引継ぎが認められた事例もありますが、リスクには注意すべきでしょう。
たとえば、更新料支払特約が法定更新後に引き継がれるかについても裁判所の判断は分かれています。
法定更新後の更新料不払いを理由に契約解除を認めた東京地方裁判所平成5年8月25日判決もありますが、あくまでこの事例の判断であり、一般的に更新料の特約が引き継がれるとは限らないことにご注意ください。

・更新前の債務名義の効力は及ばない

債務名義とは、裁判所が建物明渡など強制的に権利を実現するために必要となる書面、たとえば判決書などです。
これまで裁判所が下してきた判断の多くは、更新前の契約に関する公正証書や和解調書などの債務名義に基づいて、法定更新後に強制執行できないとしています。更新後の契約は更新前のものとは別であるという理由です。

 

<法定更新されないようにする方法>

法定更新をしてしまうと、ふつうは賃貸人にとって不利になります。
賃借人が更新契約を締結してくれないときに法定更新を回避するには、以下の条件を満たす必要があります。

 

①更新拒絶の通知(借地借家法26条1項)

賃貸人または賃借人が、事前に更新を拒絶することを明らかにします。
通知ができる期間は、期間満了1年前から6か月前です。
なお、条件を変更しなければ更新しない旨の通知をすることもできます。

 

②正当事由(借地借家法28条)
賃貸人が更新を拒絶するには、更新拒絶が正当だと認められなければいけません。

正当かどうかは、立退料など同条に定められたさまざまな事情から総合的に判断されます。

 

③期間満了後になお賃借人が建物を使用継続している場合には、賃貸人が遅滞なく異議を述べる26条2項
当事者いずれかからの更新拒絶の通知があったにもかかわらず、期間満了後になお賃借人が建物を使用継続している場合には、賃貸人が遅滞なく異議を述べなければ、法定更新されてしまいます。

 

<今回のケースでは?>

今回のケースでは、何もせず更新時期を過ぎていますから、法定更新により期間の定めのない賃貸借契約となってしまっています。

 

期間の定めのない借家契約は、当事者いずれかからの解約申し入れから一定期間が過ぎることで終了します。

その期間は、賃貸人側からは6か月です(借地借家法27条1項)。

ですが、この解約申し入れについても、更新拒絶の通知と同じように正当事由(借地借家法28条)や遅滞なき異議(借地借家法27条)などの条件を満たさなければなりません。

 

<まとめ>

更新契約を結ばなければ、賃貸借契約は期間の定めのないものとして法定更新されてしまいます。

しかも特約が引き継がれるとは限りません。

更新を拒絶するにしても、法定更新のあとに解約申し入れするにしても、正当事由が契約解消の大きな壁となります。

 

期間満了により契約を終了させるためには、定期建物賃貸借制度を利用しましょう。

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