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その他不動産トラブルに関するよくある質問

Q

アパートの一室を居住用として貸したのですが、いつの間にか暴力団事務所として使用されていることが判明しました。賃貸借契約書には、暴力団排除条項がないのですが、賃貸借契約を解除することはできますか。

A

<信頼関係を破壊する事情>

暴力団排除条項がなくとも、周辺への迷惑行為や抗争の発生、抗争に備えた改造など、信頼関係を破壊するような事情があれば、通常の賃貸借契約と同じように解除は有効となります。

 

<周囲への迷惑行為>

東京地方裁判所平成7年10月11日判決では
・賃貸物件や近隣の店舗に暴力団員が出入りするようになった
・周囲で無断駐車が多くなった
・周辺住民から賃貸人に対し苦情が生じるようになった
といった事情が、家賃滞納などと合わせて信頼関係を破壊する事情と評価されています。

特に、抗争が発生し銃弾が撃ち込まれたことにつき、「共同生活の秩序を守り、近隣より苦情が出たり他人の迷惑になるような行為をしてはならないとの義務」への違反と指摘しています。

 

<危険行為禁止条項違反>

上記判決が指摘した義務は、ほとんどの場合は契約書に「危険行為禁止条項」として明文化されているはずです。
実際、暴力団事務所に対し発砲事件が生じたケースで、「賃貸借契約の危険行為禁止条項の趣旨に反し」たとして、信頼関係破壊を認めた裁判例もあります(大阪地方裁判所平成6年10月31日判決)。
発砲を受けた暴力団事務所は、外見上は一般企業のように使用されていましたが、発砲事件等の再発により近隣住民等が危険にさらされるおそれがあるとされたのです。

発砲事件など危険が現実になっていなくとも、暴力団事務所との賃貸借契約解除が認められる可能性もあります(大阪地方裁判所平成19年10月18日判決。なお土地の賃貸借契約に関する事例)。
この判決では、将来抗争が発生すれば近隣住民等に危険が及ぶ可能性があることを、土地の経済的価値の減少・家賃滞納などと合わせて、「賃貸借契約から派生する信義則」に反するものとしました。

 

<そのほか増改築禁止条項違反など>

上記大阪地裁平成19年判決では、「増改築禁止条項」の違反も信頼関係を破壊する事情としています。
賃貸土地上の建物に、監視カメラや鉄扉など抗争に備えた設備を無断で備え付けていたのです。
暴力団事務所は暴力団の活動拠点です。日常的に組織的な指揮命令・連絡の機能的中枢となるだけでなく、抗争が起きれば攻防の砦となります。不正改造が施されていることも珍しくないでしょう。
増改築禁止条項も、危険行為禁止条項のように賃貸借契約では一般的な条項です。暴力団排除条項がなくとも、そのほかの賃貸借契約に明文化された義務に違反していないか、契約書の内容と事務所関連の事情をつなぎ合わせてください。

他にも
・名義貸しがあれば、無断転貸あるいは無断賃借権譲渡(民法612条2項)で解除
・賃貸借契約更新が間近であれば、更新で暴力団排除条項を追加し、更新後に同条項違反で解除

なども考えられます。

家賃滞納など、通常の賃貸借契約でも信頼関係を破壊する事情となるものがあれば上記の事情と合わせて主張できます。

 

<まとめ>

暴力団事務所は近隣住民の安全や平穏な生活とは相いれない存在です。
抗争が現実のものとなれば周辺住民の生命・身体や賃貸物件などに危害が及びかねません。
弁護士や警察と連携し、暴力団の脅迫などを抑え込みつつ速やかな解除と明け渡しに動きましょう。

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