更新料についてさらに詳しく

更新料とは

賃貸借契約を更新するときに、借主から貸主に支払われる金銭です。

法律には何ら規定がないのですが、首都圏等で習慣的に支払われているものです。

例えば2年間の賃貸借契約であれば、その部屋に住み続けるかぎり、毎月の家賃とは別に2年ごとの更新料が発生します。

いかなる場合に更新料が採れるか

まず、更新料について契約で定めている必要があります。契約に定められていない場合には、そもそも更新料は発生しません。最高裁も借地の事例ではありますが「更新料の支払い義務は慣習上認められるものではない」と判断しています。

次に、更新料を支払わなければならない」旨を契約において合意していた場合、今度は、「合意更新」・「法定更新」それぞれについて更新料がどのように契約書に書かれているかによって判断が異なってきます。

まず前提として、合意更新とは、貸主と借主が合意によって契約期間を更新することをいいます。

法定更新とは、借地借家法に規定されている自動更新のことで、具体的には、貸主が借主に対して、契約期間満了の1年前から6か月前までの間に、正当な理由のある更新拒絶の通知(もしくは条件を変更しなければ更新しないという通知)をしない限り、契約は前と同じ条件で自動的に更新される、との規定のことです。

たとえば「賃貸借契約は合意により更新することができる。この場合には借主は、更新料として、新賃料の1か月分を支払わなければならない」と書かれていたとすると、合意更新の場合には更新料が必要とのみ書かれているので、法定更新については「更新料は必要ない」との判断がされる可能性が高いといえます。

裁判例でも、「期間満了に際し,必要があれば甲乙協議の上,本件契約を更新することができる。尚,更新料は新賃料の1.5ヶ月とする。」という契約の定めについて、法定更新では更新料が発生しないと判断されたものがあります(東京地裁平成27年1月26日判決)。

事案によっては、法定更新における更新料について明記されていない場合でも、法定更新について更新料を認めるとした裁判例(東京地裁平成2年11月30日判決など)も存在しますが、ケースバイケースですし、裁判例全体としては、建物賃貸借においては、契約書や重要事項説明書等で定めていない限り法定更新における更新料を認めない傾向にあります。
逆に言えば、法定更新でも更新料が発生することを明示しておけば、更新料が認められる可能性は高いでしょう。

いずれの場合についても、仮に裁判となれば、個々の事例ごとに様々な要素を考慮して裁判官が結論を出すので、更新料について裁判の恐れがある場合などには、弁護士に相談することをお勧めします。

また、そもそも更新料の額が異常に高いなどの特別の事情がある場合には、更新料の定め自体が無効となってしまう可能性があることには注意が必要です。

というのも、最高裁判所の裁判例(最高裁平成23年7月15日判決)を見ると、

期間2年、更新料が賃料2ヶ月分 賃料52,000円、更新料104,000円
期間1年、更新料が賃料2ヶ月分 賃料38,000円、更新料76,000円
期間1年、更新料が賃料2ヶ月分強 賃料45,000円、更新料100,000円

の3件において更新料を有効としていることから、契約期間1年に対して家賃2か月分が一つの基準と考えることもできそうです。また、更新料を賃料3.125か月分と定めていた事案において、これを有効とした裁判例(大阪高裁平成24年7月27日判決)もあります。

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